腰椎椎間板ヘルニアとは?
腰椎を上下に連結する部分には、椎間板(ついかんばん)というクッションの役割を果たす軟骨があります。
椎間板は中央部に髄核(ずいかく)というゼリー状のものがあり、それを囲むように硬いゴム状の繊維輪(せんいりん)と呼ばれる軟骨が包んでいます。
正常な状態なら、ゼリー状の髄核(ずいかく)は繊維輪(せんいりん)の中に包まれています。
体重を支えている椎間板に激しい運動や不良姿勢などによりさらに負荷が増すと、椎間板にかかる圧力が強くなり、線維輪が膨隆さらに進むと断裂して中にある髄核が一部外に出てしまいます。
この膨隆ないし外に出た部分をヘルニアと呼びます。
このヘルニアが神経を圧迫して、腰から下肢にかけてのしびれや痛みを引き起こす原因となることがあります。
椎間板ヘルニアは若い世代に多く、50代以上から減少していきます。
小学生の時に、朝の方が夜よりも身長が高かった経験をされている方が多くいらっしゃると思います。
それはまだ若い椎間板は弾力性があり、夜寝ている間に体重を支えて圧縮された状態から解放され元の状態に戻るからです。
この弾力のある時期がヘルニアの好発時期になります。
だんだん加齢とともに椎間板の弾力性が失われて若い時よりも椎間板が薄く硬くなるので、負荷がかかっても横に広がりにくくなっていくのです。
腰椎椎間板ヘルニアの症状
腰椎椎間板ヘルニアの起こる好発部位は、第五腰椎と第一仙椎の間、第四腰椎と第五腰椎の間にある椎間板です。
それぞれの間から出る神経が圧迫されるため、腰部から下肢にかけての坐骨神経の支配領域に痛みやシビレ、筋力低下、腱反射低下などの症状が診られます。
椎間板ヘルニアの診断
画像検査
MRIが最も安全にヘルニアの部位や突出程度を把握できます。
このほか、単純レントゲン、脊髄造影、神経根造影、造影CT、筋電図検査などがあります。
SLRテスト
仰向けに寝て足を上に持ち上げ、痛みが走るかどうかをみるテスト。下肢挙上90度を目安とします。
単に太ももの裏側の筋肉が硬い場合もあるので鑑別が必要です。
症状と画像診断は一致しない??
オリンピック選手などのメディカルチェックで症状が何も出ていないのに、椎間板ヘルニアが見つかることがあります。
また腰椎椎間板ヘルニアだと画像診断を受けた後にななつぼしに通院された患者様が、痛みやしびれなどの症状が消えた後に画像診断を受けるとヘルニアがそのまま残っていることがあります。
実はヘルニアがあるから必ず痛むわけではありません。
椎間板ヘルニアがあったとしても、長い間無症状のままヘルニア塊が自然消滅、あるいは縮小するケースも少なくないのです。
腰痛や坐骨神経痛を引き起こす疾患は多数あるため鑑別には注意が必要です。
ではこのつらい腰痛、シビレの原因は?
椎間板のヘルニアが認められても、ほかの原因で腰痛や坐骨神経痛を引き起こしている場合も多いということです。
それに疼痛回避姿位という痛みから逃れようとする姿勢を長期にわたって取ることで、正常な関節運動が阻害されて炎症を長引かせてしまいます。
椎間板ヘルニアの整形外科での治療
保存療法(手術はせず、他の方法で様子を診る)と手術療法に分けられる。
保存療法
消炎鎮痛薬の処方(ロキソニン、ボルタレン等)
温熱療法などの物理療法
運動療法
神経ブロック注射
レーザー治療
手術療法
基本的にはどのヘルニアでも保存療法で様子を見ますが、尿や便が出ずらい(膀胱直腸障害)や筋力低下、激しい痛みが三カ月以上続くものは手術適応になることがある。
椎間板ヘルニアに対する当院での治療
現在、国際腰痛学会の発表によると、「椎間板ヘルニアは、9割の方が自然治癒する」という発表がでました。
ヘルニアのでっぱりは、人間が元々もっている免疫細胞であるマクロファージが取り除いてくれることが立証されました。
ですから、現在は、手術をせずに治療を進めていくことが主流になっています。
しかし、椎間板ヘルニアによる腰痛・足のしびれ・痛みは耐えがたい痛みの事が多く、自然治癒するのに数カ月かかると言われているので、それまでの痛みのコントロールが必要になります。
椎間板ヘルニア(椎間板性腰痛)は、 激しい腰痛と足のシビレが強いため、腰やお尻周りにも強い筋緊張がみられます。この筋の緊張により、筋肉は縮み、さらに椎間板にかかる圧力が増し、椎間板の突出(ヘルニア)を助長してしまいます。
ななつほしの施術により、椎間板ヘルニアの経過で期待されるのが、
①痛みによる疼痛回避姿位を取るために、腰~下肢にかけての筋肉が硬くなりさらに痛みを助長してしまうので、姿勢支持筋の緊張緩和。
②神経が興奮したままだと、激しい痛み・しびれが持続してしまうので、興奮している神経の沈静化。
③それにより疼痛回避姿位を改善し、関節運動や筋血流量の向上。
1 整体で強い筋緊張を取り除き椎間板への圧力を減らします。
椎間板ヘルニアのある腰に一般的なマッサージや指圧をすると、腰を押す力で返って椎間板に負荷をかけてしまうことがあり、症状を悪化させてしまうことがあります。
ななつほしの整体は、足のつま先からの矯正で薄皮をはぐように筋肉や骨格を整えていきます。
痛めている患部に負担がかからない特別な矯正法で行っています。
※椎間板ヘルニアなどの坐骨神経痛がある方は、しっかりとした知識、技術のない施術師にマッサージや整体をしてもらうと、かえって症状が悪化する場合がありますのでお気を付けください。
2 椎間板のヘルニアにより圧迫された神経は過敏状態になり、強いシビレ、痛みを感じやすくなっているので、過敏になっている神経の沈静をはかる。
坐骨神経の走行に沿ってあらわれる圧痛や運動痛の出る経路に沿って、筋膜リリースをして神経の過敏状態の沈静化をはかります。
椎間板ヘルニアに対する治療は、周りの筋の緊張緩和、興奮神経沈静化でも充分症状が和らぎます。
椎間板ヘルニアは施術期間が長期にわたることも多く、上手に痛みのコントロールをしながら自然治癒をより早期に促すためには、ななつほしの整体は大変効果的です。