セルフケアの基本方針
肩峰下滑液包炎のセルフケアでは、次の2つを意識することが大切です。
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過労筋(働きすぎて硬くなった筋肉)をゆるめる
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さぼり筋(働かなくなった筋肉)を活性化する
これにより、相反神経支配のバランス(拮抗筋の切り替え)が整い、肩関節への負担が軽減されます。
ストレッチ編(過労筋をゆるめる)
1. 大胸筋ストレッチ
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壁やドア枠に手を当て、肘を90度に曲げる
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体を少し前に出し、胸の前側をじんわり伸ばす
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20〜30秒キープ × 2セット
巻き肩改善、肩前面の圧迫を軽減
2. 僧帽筋上部ストレッチ
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椅子に座り、片手で反対側の頭を軽く引く
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首の横〜肩のラインが伸びる位置で20秒キープ
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左右それぞれ2セット
肩のすくめクセ解消、首肩の緊張を緩和
3. 広背筋ストレッチ
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四つ這いで両手を前に伸ばし、お尻をかかとに引く
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わき〜背中が伸びる感覚で20秒キープ
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2セット
背中の硬さを取り、肩甲骨の可動性アップ
エクササイズ編(さぼり筋を活性化)
1. セラーバンド外旋運動(棘下筋・小円筋)
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ゴムバンドを肘90度で持ち、体の外に開く動作
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肘は脇に固定し、肩だけ動かす
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10〜15回 × 2セット
インナーマッスルを鍛え、上腕骨の前方移動を防ぐ
2. Y字リフト(僧帽筋下部・前鋸筋)
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うつ伏せで腕を頭の上にY字に伸ばす
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肩甲骨を下げる意識で、腕を少し浮かせる
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10秒キープ × 5回
肩甲骨を正しい位置に安定させる
3. 肩甲骨プッシュアップ(前鋸筋)
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四つ這いで肘を伸ばし、肩甲骨を寄せる・離すを繰り返す
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15回 × 2セット
肩甲骨の動きを滑らかにし、さぼり筋を目覚めさせる
セルフケアの注意点
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痛みが強いときは無理に動かさず、安静+アイシングを優先
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ストレッチは「心地よい伸び感」で止める(痛みを伴う強い伸ばしはNG)
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エクササイズは軽い負荷から始め、フォームを優先すること
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夜間痛や日常生活に支障が強い場合は、早めに専門家に相談
まとめ
肩峰下滑液包炎は「炎症があるから動かさない」ではなく、適切な筋肉をゆるめて・働かせることが改善への近道です。
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過労筋をストレッチして肩への圧迫を減らす
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さぼり筋をエクササイズで活性化して関節を安定させる
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相反神経支配の切り替えを取り戻す
これを日常に取り入れることで、痛みの軽減だけでなく、再発予防にもつながります。
「ストレッチをしても痛みが引かない」
「夜間痛がつらくて眠れない」
そんなときは自己流で我慢せず、専門家に相談してください。
ななつほし整体院 では、肩峰下滑液包炎の原因となる 過労筋・さぼり筋・相反神経支配の乱れ を徹底的に評価し、あなたに合ったオーダーメイド施術をご提供します。