人の体は「部分の集まり」ではなく「全体のつながり」で動いています。
その中でも足首は、地面からの力を最初に受け止める重要な関節であり、全身の動きに大きな影響を及ぼします。特に 長腓骨筋(外側) と 後脛骨筋(内側) の働きは、足関節の安定性とスムーズな底背屈に欠かせない存在です。
長腓骨筋と後脛骨筋の役割
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長腓骨筋:足の外側にあり、足首を外へ引き下げるように働きます。歩行や走行時には母趾の安定にも関わり、推進力を支えます。
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後脛骨筋:足の内側を支える筋肉で、足のアーチ(内側縦アーチ)を保持しながら内側へ引き上げる働きを担います。
この二つは「拮抗しながら協力」する関係にあり、バランスよく働くことで足首の動きは滑らかになります。
過労筋とさぼり筋の視点から
しかし、現代人の多くは足首を十分に使わずに生活しています。
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スニーカーやハイヒールなど靴の影響
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デスクワーク中心の生活
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運動不足による筋力低下
これらにより、どちらかの筋肉だけが「過労筋」となり、反対側が「さぼり筋」になってしまう ことが多いのです。
たとえば、長腓骨筋ばかりが頑張ると後脛骨筋はさぼりがちになり、結果として足のアーチが崩れて扁平足や外反母趾につながるケースがあります。逆に、後脛骨筋ばかり働いて長腓骨筋が休んでいると、足首の外側が不安定になり捻挫を繰り返すこともあります。
相反神経抑制と足関節の連動
筋肉は一方が働くとき、反対側は自然に緩む「相反神経抑制」という神経の仕組みを持っています。
しかし、過労筋とさぼり筋のバランスが崩れると、この仕組みが正しく働かなくなります。
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本来緩むべき筋肉が緊張したまま → 関節がスムーズに動かない
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必要なときに働くはずの筋肉がさぼる → 別の部位が代償して無理をする
こうして足関節の底背屈はぎこちなくなり、その影響は膝・股関節・骨盤・背骨へと広がっていきます。
全身に及ぼす影響
足首のわずかな崩れが、全身の動きに波及するのは珍しくありません。
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足首の不安定 → 膝への過剰な負担
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膝のねじれ → 股関節や骨盤の歪み
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骨盤の傾き → 腰痛や肩こり、首のこり
つまり、長腓骨筋と後脛骨筋のバランスが乱れると、体の動作連鎖全体に影響し、「局所の痛み」ではなく「全身の不調」へとつながるのです。
ななつほし整体院の施術方針
当院では、症状のある部分だけをケアするのではなく、過労筋とさぼり筋の関係を整え、相反神経抑制を正常に戻す施術 を行っています。
特に足首は「体の土台」であり、ここを調整することで全身の動きがスムーズになり、膝や腰の痛みが軽減するケースも多く見られます。
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過労筋をゆるめる施術
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さぼり筋を目覚めさせるエクササイズ指導
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相反神経抑制を取り戻す動作の再教育
これらを通じて、根本的な改善と再発予防を目指します。
ご予約・ご相談について
「膝や腰がつらいけど、実は足首が原因かもしれない…」
「どこに行っても繰り返す痛みを根本から整えたい」
そんな方は、ぜひ ななつほし整体院 にご相談ください。
あなたの体の連鎖を見極め、一人ひとりに合わせた施術とセルフケアでサポートいたします。