骨盤後傾が及ぼす変形性腰椎症への影響 ― 姿勢・筋肉バランスから考える腰への負担とセルフケア ―

はじめに:変形性腰椎症は「年齢」だけの問題ではない

変形性腰椎症という言葉を聞くと、
「年齢のせいだから仕方がない」
「骨がすり減っているからもうどうにもならない」
そう感じる方も少なくありません。

確かに、加齢による変化は要因の一つです。
しかし実際には、日常の姿勢や体の使い方が長年積み重なることで、腰椎(腰の背骨)に偏った負担がかかり続けた結果として、変形性変化が進んでいくケースも多く見られます。

その中でも特に見落とされやすいのが、
「骨盤後傾」という姿勢のクセです。

この記事では、

  • 骨盤後傾がどのように変形性腰椎症と関わるのか

  • さぼり筋・過労筋の視点

  • 相反神経抑制や運動連鎖との関係

  • 日常で取り入れやすいセルフケア

  • 浦和ななつほし整体院の考え方

を、丁寧に解説していきます。

骨盤後傾と変形性腰椎症の関係

腰椎の前弯が果たす役割

腰椎の前弯は、体重や衝撃を分散させるクッションの役割を担っています。
このカーブがあることで、椎間板や椎間関節への負担は均等に分散されます。

骨盤後傾が続くと何が起こるのか

骨盤が後傾すると、腰椎の前弯が減少し、以下のような変化が起こりやすくなります。

  • 椎間板の後方への圧迫が増える

  • 椎間関節にかかる負担が偏る

  • 背骨の動きが一部で固まりやすくなる

この「偏った負担」が長期間続くことで、
骨棘(骨のとげ)形成や関節の変形といった変形性腰椎症の変化が進みやすい環境が作られていきます。

さぼり筋・過労筋から見る骨盤後傾

骨盤後傾で起こりやすい筋肉バランス

さぼり筋(働きにくくなる筋)

  • 多裂筋(背骨を細かく支える深部筋)

  • 腹横筋(体幹の安定に関わるインナーマッスル)

  • 大殿筋(骨盤を支える重要な筋)

過労筋(頑張りすぎる筋)

  • 脊柱起立筋(腰部)

  • 腰方形筋

  • ハムストリングス(太もも裏)

本来、骨盤や腰椎は深部筋が安定を作り、表層筋が動きを担当します。
しかし骨盤後傾が習慣化すると、深部筋が働きにくくなり、表層筋が代償的に働き続けます。

これが「腰が常に張っている」「休まらない」と感じる大きな要因になります。

相反神経抑制が働きにくくなる理由

筋肉は、動く筋と反対側でブレーキをかける筋がペアで働く仕組みを持っています。
これを相反神経抑制と呼びます。

ところが、骨盤後傾で特定の筋が常に緊張していると、

  • 緩むべき筋が緩めなくなる

  • さぼり筋がさらに使われにくくなる

という悪循環が生じます。

結果として、
「動かすと痛い」
「じっとしていても腰が重い」
といった状態につながりやすくなります。

運動連鎖と姿勢の視点

腰は単独で働いているわけではありません。

足首 → 膝 → 股関節 → 骨盤 → 腰椎 → 胸椎
という運動連鎖の中で役割を果たしています。

骨盤後傾と連鎖の乱れ

  • 足首や股関節が硬い

  • 座り姿勢が長い

  • 歩幅が小さい

こうした要素が重なると、骨盤が後傾しやすくなり、腰椎だけで動きを補うクセがつきます。
これが腰椎への負担集中を招き、変形性変化の進行に関わると考えられます。

骨盤後傾タイプ向けセルフケア

※痛みが強い場合や症状が悪化する場合は無理をせず、専門機関に相談してください。

① 骨盤のニュートラルを感じる座り直し

  • 椅子に浅く座り、坐骨を探す

  • 骨盤を前後に小さく動かし、真ん中の位置で止める

  • 1回30秒〜1分、1日数回

② 過労筋を緩めるケア

  • 腰の横(ズボンのポケット付近)を手のひらでやさしく触れる

  • 強く押さず、皮膚を動かすイメージで1〜2分

  • 張り感が和らぐところで終了

③ さぼり筋を目覚めさせる動き

  • 仰向けで膝を立てる

  • 腰を反らさず、骨盤付近の背骨を「そっと引き締める」意識

  • 3秒キープ×8回

④ 股関節を使う立ち上がり練習

  • 椅子から立つとき、前に倒れすぎずお尻を後ろに引く

  • 太ももとお尻で立つ感覚を意識

  • 5回程度

浦和ななつほし整体院の考え方

浦和ななつほし整体院では、
変形性腰椎症に関わる不調を「骨の変化だけ」で判断するのではなく、

  • 姿勢のクセ

  • 筋肉の使われ方

  • 関節の動き

  • 日常動作

といった体全体のバランスから丁寧に見ていくことを大切にしています。

一時的に楽になることだけでなく、
「なぜ腰に負担が集まっているのか」
「どうすれば日常で再現しないか」
を施術者とクライアントが一緒に整理しながら進めていくスタイルです。

最終的には、セルフケアを身につけ、
ご自身の体を自分でコントロールできる状態=卒業を目指す整体
を目標にサポートしています。

まとめ:骨盤後傾に気づくことが第一歩

  • 骨盤後傾は腰椎の自然なカーブを失わせ、変形性腰椎症に関わる負担を高めやすい

  • さぼり筋と過労筋のアンバランスが慢性化の背景にある

  • 相反神経抑制や運動連鎖の乱れが腰への集中負荷を生む

  • 日常での姿勢見直しとシンプルなセルフケアが重要

「年齢だから仕方ない」と感じている腰の不調も、
体の使い方を見直すことで変化のきっかけが見つかることがあります。

もし、
「自分の姿勢がどのタイプか分からない」
「セルフケアが合っているか不安」
そんなときは、体の状態を一緒に整理する選択肢として、
浦和ななつほし整体院のサポートを活用してみてくださいね。

症状について詳しくはこちら

🌿 浦和ななつほし整体院が伝える 「腰痛」を根本から整えるために知っておきたい、筋肉と体のつながりの話 — 痛みの原因は“腰”だけにありません。あなたの体は、全身で支え合っています —

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浦和整体院 ななつほし

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