3. 筋肉バランスと神経制御：さぼり筋・過労筋・相反神経支配

肩こりの進行には、筋肉の機能配分と神経制御が密接に関わっています。

3.1 さぼり筋（使われず弱化する筋肉）

• 前鋸筋、下部僧帽筋、菱形筋、体幹深層筋（腹横筋・多裂筋）など

• これらが働かず肩甲骨や背中の支持力が低下

• 結果、肩・僧帽筋上部・頸部筋に負担集中

3.2 過労筋（過度に働く筋肉）

• 僧帽筋上部、肩甲挙筋、胸鎖乳突筋、斜角筋など

• さぼり筋を補う形で常に緊張し、硬化

• 血流障害・乳酸蓄積 → 慢性痛・鋭痛を誘発

3.3 相反神経支配の乱れ

筋肉は互いに拮抗しながら動く（収縮 → 伸張）神経制御があります。
しかし、姿勢不良や筋バランスの崩れにより、この切り替えスイッチが効かなくなり、
常に「両側筋が緊張」するようなアンバランス状態が作られることがあります。

この神経制御の乱れが、肩こりの慢性化・可動性制限を助長します。

4. 肩こりの典型症状と放置のリスク

肩こりは軽視されがちですが、放置すると次第に日常生活に支障を来します。

主な症状

• 肩・首の重さ、痛み、こり感

• 肩を動かすと違和感や制限

• 頭痛（後頭部・こめかみ）

• 背中～肩甲骨周辺の張り

• 手のしびれやだるさ（重度例）

放置のリスク

• 肩こりの慢性化 → 痛みが日常的に

• 代謝低下・血行不良 → 冷え・疲労感

• 頚椎変性（椎間板変性・骨棘形成）へ進行

• 首・肩だけでなく、腰痛・頭痛・めまいへの波及

• 神経圧迫型の症状悪化（腕のしびれ・筋力低下）

肩こりは「ただの疲れ」ではなく、構造と機能の崩れのサインです。

5. ななつほし整体院の整体アプローチ：根本改善への道筋

浦和・ななつほし整体院では、肩こり改善にあたり以下の流れでアプローチします。

ステップ①：問診と姿勢・動作評価

• 痛み・こりの部位・発生タイミング・日常習慣を詳細にヒアリング

• 姿勢チェック（骨盤・背骨・肩甲骨・首アライメント）

• 動作テスト（肩挙上、回旋・側屈動作、可動域）

• 筋緊張・筋力左右差の確認

ステップ②：過労筋のリリース

• 僧帽筋上部・肩甲挙筋・斜角筋など硬くなった筋肉を、筋膜リリース・持続圧で解放

• 関節モビライゼーションも併用し、滑りを改善

ステップ③：さぼり筋の活性化

• 前鋸筋・下部僧帽筋・菱形筋・体幹深層筋を低負荷で動かし始める

• 姿勢筋・肩甲骨安定筋を再学習

ステップ④：相反神経支配の再調整

• 拮抗筋の協調性を回復する刺激・運動を導入

• 神経滑走性・反射の正常化を促す

ステップ⑤：姿勢・運動連鎖の再構築

• 骨盤・胸椎・肩甲骨・頚椎を一体とした動きの修正

• 足部・下肢との連動性も整える

ステップ⑥：セルフケアと予防指導

• 日常姿勢改善アドバイス（椅子・モニター・スマホ操作）

• ストレッチ・呼吸法・簡易体操指導

• 定期チェック・メンテナンスプラン提示

6. 姿勢から変える、肩こり知らずの身体へ

肩こりは、筋肉の疲労だけでなく、
姿勢の崩れ・筋肉バランスの乱れ・神経制御の機能低下 が複雑に絡み合って生じます。