主な関連疾患には以下のものがあります。

• 棘上筋腱炎：肩のローテーターカフ（回旋筋腱板）の棘上筋が炎症を起こし、投球時の痛みや挙上制限。
• 滑液包炎：肩峰下滑液包が炎症を起こし、腕を上げる動作で痛み（インピンジメント症候群の原因に）。
• 上腕二頭筋腱炎：上腕二頭筋の長頭腱が損傷し、肩前面に痛み。
• インピンジメント症候群：肩峰下で上腕骨頭が衝突し、腱板や滑液包を圧迫。投球の後期コッキング期で悪化。

これらの症状は、投球動作の爆発的な負荷（最大時速150km超のボールで肩関節に数百kgの力がかかる）で発生しやすく、以下のようなシーンで起こります。

• 部活やサークルでの過度な投球練習（連投や球数超過）。
• 仕事や家事での肩の負担（重い荷物運び、PC作業）。
• 他のスポーツ（テニス、水泳）でのオーバーヘッド動作。

主な症状：

• 肩の痛み：投球時や肩を上げる動作でズキッとする鋭い痛み（特に後期コッキング期～アクセラレーション期）。
• 可動域制限：肩を上げにくい、回旋が痛む、夜間痛（寝返りで痛む）。
• 関連症状：肩の脱力感、頭痛、首こり、腕のしびれ（神経圧迫の場合）。
• 悪化タイミング：練習後や疲労蓄積時。ひどくなると日常生活（服の着脱、重い物を持つ）で痛む。

初期は「少し痛いかな？」程度でも、放置すると慢性化し、腱板断裂や手術が必要になるケースもあります。

投球動作は、以下の5つのフェーズに分けられます：

1. ワインドアップ期：投球の準備段階。
2. 前期コッキング期：腕を後ろに引く初期。
3. 後期コッキング期：肩を最大外旋させ、力を溜める。
4. アクセラレーション期：ボールを加速させて投げる。
5. フォロースルー期：投げ終わりの減速。

特に、後期コッキング期からアクセラレーション期で、肩関節に最大の負荷がかかります。

この時、肩のローテーターカフが安定性を保ち、上腕骨頭が肩甲窩に正しく収まる必要がありますが、フォームの崩れや筋肉の準備不足で負担が集中します。

主な原因：

1. オーバーユース（使いすぎ）：
   • 投球数の超過や連投で肩の筋肉・腱が疲労。成長期の骨格が未熟な場合、骨端線に損傷（例：リトルリーグショルダー）。
   • 例：1日の投球数が100球を超えると、肩峰下滑液包の炎症リスクが急増。
2. フォームの崩れ：
   • 肩甲骨の固定不足や体幹の弱さで、肩の小さな筋肉（ローテーターカフ）に負担が集中。インピンジメント（衝突）が起こりやすい。
   • 例：肩が開きすぎるフォームで、上腕骨頭が前方にずれ、腱板が挟まれる。
3. 筋肉バランスの乱れ（過労筋とさぼり筋）：
   • 過労筋：働きすぎて疲労困憊の筋肉（例：棘上筋、僧帽筋上部）。血流不良で炎症や痛みの原因に。
   • さぼり筋：機能低下した筋肉（例：前鋸筋、下部僧帽筋、体幹の腹横筋）。肩甲骨の安定性がなく、肩に負担が集中。
   • 例：さぼり筋が働かないと、投球時の肩の安定性が失われ、腱炎が発生。
4. 相反神経支配の乱れ：
   • 筋肉の拮抗関係（外旋筋が働く時、内旋筋が緩む）が崩れると、肩の動きがぎくしゃく。関節内の衝突（インピンジメント）が起きやすい。
   • 例：姿勢の崩れで外旋・内旋の切り替えがスムーズでなく、投球ごとに肩にストレス。
5. 生活習慣・姿勢の影響：
   • 猫背やスマホ首で首・肩の筋肉が常に緊張。睡眠中の不自然な姿勢も負担を増幅。
   • 例：デスクワークで前傾姿勢が続き、肩甲骨の動きが悪化。

これらの原因が重なると、肩の安定性が失われ、野球肩の悪循環に陥ります。

改善しにくい理由：

• 局所的なケアの限界：肩の炎症を抑えても、体幹や肩甲骨のさぼり筋が弱いままだと、投球時の負担が肩に集中。
• オーバーユースの繰り返し：練習量の管理が不十分で、筋肉の回復が追いつかない。
• 姿勢・神経の無視：猫背や相反神経支配の乱れが残り、肩の動きが非効率に。
• 全体像の欠如：投球は全身運動なのに、肩だけを強化しても連動性が取れず、インピンジメントが再発。

スポーツ整形外科の実務においては、筋肉バランスを整えることが野球肩の再発予防に有効であると広く認識されています。

当院では、全身の連動を重視したアプローチで、野球肩を克服します。

1. 炎症を鎮める（急性期）：
   • アイシングや安静で炎症を抑え、肩の休息を取る。整体で血流を促進し、回復をサポート。
   • 例：滑液包炎の場合、整体で肩周辺の筋肉を軽くほぐし、炎症を軽減。
2. 過労筋をゆるめる（整体）：
   • 整体の筋膜リリースで、肩周りの硬くなった筋肉（棘上筋、僧帽筋上部）をほぐす。血流改善で痛みを軽減。
   • 例：インピンジメント症候群で棘上筋が過労の場合、整体で柔軟性を回復。
3. さぼり筋を活性化（整体＋運動療法）：
   • 整体で肩甲骨安定筋（前鋸筋、下部僧帽筋）や体幹（腹横筋）を活性化。運動療法でこれらの筋肉を強化し、肩への負担を分散。
   • 例：運動療法で下部僧帽筋を強化し、投球時の安定性を高める。
4. 相反神経支配を整える（整体＋運動療法）：
   • 整体で拮抗筋の切り替えを再教育。運動療法で外旋・内旋のスムーズな動きを強化。
   • 例：フォーム崩れで神経支配が乱れた場合、整体で動作を修正し、運動療法でリズムを回復。
5. フォーム改善と予防（整体＋運動療法）：
   • 整体で全身連動をチェックし、投球フォームを矯正。運動療法で体幹や肩甲骨の動きを最適化。
   • 例：全体の投球動作を分析し、継続ケアでパフォーマンス向上。

整体と運動療法の組み合わせは、薬や手術に頼らない自然な改善を目指します。

以下は、当院の具体的なアプローチです。

1. 丁寧な問診と検査：
   • 痛みの詳細、投球フォームのクセ、生活習慣（練習量、姿勢）、年齢、既往歴を伺う。
   • 姿勢チェック（猫背、肩甲骨の動き）、動作テスト（投球動作のシミュレーション）で原因を特定。
   • 例：さぼり筋の前鋸筋を評価し、インピンジメントのリスクを診断。
2. 過労筋をゆるめる（整体）：
   • 整体の筋膜リリースで、棘上筋や僧帽筋上部の硬さをほぐす。血流を改善し、痛みを即効で軽減。
   • 例：上腕二頭筋腱炎の場合、整体で肩前面の緊張をリリース。
3. さぼり筋を活性化（整体＋運動療法）：
   • 整体で下部僧帽筋や体幹を活性化。運動療法でこれらの筋肉を強化し、肩甲骨の安定性を高める。
   • 例：運動療法で肩甲骨寄せエクササイズを指導し、投球時の安定性を向上。
4. 相反神経支配を整える（整体＋運動療法）：
   • 整体で拮抗筋の切り替えを再教育。運動療法で外旋・内旋のリズムを強化。
   • 例：外旋・内旋の乱れを整体で修正し、運動療法でスムーズな動きを習慣化。
5. 個別対応と継続ケア：
   • 生活習慣（練習量、フォーム）、年齢（成長期か成人か）を考慮したプラン。
   • 例：学生選手にはフォーム指導と運動療法を組み合わせ、大人選手には予防ケアを重視。

ななつほし整体院の強み：

• 個別対応：部活、仕事、スポーツ歴に合わせたオーダーメイド施術。
• 整体＋運動療法：全身の連動を整え、パフォーマンスを向上。
• 丁寧な説明：原因と改善プロセスをわかりやすく解説。
• 通いやすい環境：浦和駅徒歩５分でアクセス便利、リラックス空間。

野球肩の再発を防ぐ整体と運動療法の効果を高めるには、以下の生活習慣の見直しが重要です：

• 投球数の管理：1日100球以内、週500球以内に抑える（日本高野連（高校野球））。
• 姿勢の意識：デスクワークでは背筋を伸ばし、モニターを目線に。スマホは目線の高さに。
• 寝姿勢：低め（5～8cm）の枕で首を自然に保つ。横寝は膝間にクッション。
• ウォームアップとクールダウン：練習前に肩甲骨や体幹のストレッチ、後にアイシング。
• ストレス管理：深呼吸や軽いウォーキングでリラックス。ストレスは筋肉の過緊張を悪化させる。

以下のサインに心当たりがありましたら、浦和整体院ななつほしまでご相談下さいね。

• 「投球時に肩が痛む」
• 「練習後に回復が遅い」
• 「再発を繰り返す」

ななつほし整体院では、整体と運動療法の専門施術で根本改善を目指します。