こんにちは、ななつほし整体院です。
今回は『「階段の上り下り」や「動き始め」のひざ痛』についての解説です。
当院では整形外科で診断を受けて、リハビリをするもなかなか改善しないというご相談を多く頂きます。
当院での実際の施術について解説をしていきます。
慢性的に階段の上り下りや、動き始める時にひざが痛む
仕事でのデスクワークで前傾姿勢が多く、5年以上も前から慢性的に膝が痛むとのこと。
整形外科に行った際に「変形性膝関節症」と診断を受け、他院でのマッサージや整体、整骨院など一通り試したものの、なかなか改善には至らずあきらめていた。
今回腰痛も伴って症状がひどく、HPを見て当院に来院されました。
膝の痛みの原因
- 高齢者:
- 加齢による関節軟骨の老化や摩耗が主な原因。特に50歳以上で変形性膝関節症のリスクが高まる。
- 男女比は1:4で、女性に多く発症(特に40歳以上の女性)。
- 過体重・肥満の人:
- 体重増加により膝関節への負担が増し、軟骨のすり減りや炎症を誘発。体重1kg増加で膝への負荷が3~4倍になる。
- 体重増加により膝関節への負担が増し、軟骨のすり減りや炎症を誘発。体重1kg増加で膝への負荷が3~4倍になる。
- 運動習慣のある人:
- ランニングやジャンプを伴うスポーツ(サッカー、バスケなど)で、半月板損傷や靭帯損傷(前十字靭帯など)が発生しやすい。
- 腸脛靭帯炎(ランナー膝)、膝蓋腱炎(ジャンパー膝)などのスポーツ障害も。
- 運動不足の人:
- 大腿四頭筋(特に内側広筋)の筋力低下により、膝の安定性が低下し、痛みや変形が進行。
- 大腿四頭筋(特に内側広筋)の筋力低下により、膝の安定性が低下し、痛みや変形が進行。
- O脚やX脚の人:
- 骨格のアライメント異常が膝に不均衡な負荷をかけ、変形性膝関節症や痛みを悪化させる。
- 骨格のアライメント異常が膝に不均衡な負荷をかけ、変形性膝関節症や痛みを悪化させる。
- 過去に膝の怪我をした人:
- 骨折、半月板損傷、靭帯損傷などの既往歴がある場合、変形性膝関節症や慢性的な痛みのリスクが高まる。
- 骨折、半月板損傷、靭帯損傷などの既往歴がある場合、変形性膝関節症や慢性的な痛みのリスクが高まる。
- 特定の職業や生活習慣の人:
- 長時間の立ち仕事、しゃがむ動作の多い仕事(例:介護職、建設業)が膝に負担をかける。
- 階段の多い環境や正座の習慣もリスク要因。
多くの場合は整形外科で変形性膝関節症と診断されて、姿勢や運動不足が原因として指導されています。しかし、手術するほどでない場合は、理学療法やシップなどでも根本的な改善につながらず、どうしたらいいのか悩んでいる方が多い症状です。
肩こりの症状の観察
この方の症状を確認していきます。
まず、ふくらはぎから臀部のどの筋肉が負担を受けているのかを確認するため、下肢の圧痛や筋力を確認していきます。
今回、問題が見つかったのは太ももの外側につく外側広筋と腸脛靭帯に硬さと圧痛が強く出ていました。
また当院で膝の痛みの際に注目するのが「股関節の可動域」になります。
この方も屈曲・伸展ともに可動域の制限が出ており、大腿四頭筋・ハムストリングス・腸骨筋・殿筋などの影響がみられました。
次に、膝関節に負担をかける原因がどこにあるのかを確認していきます。
下半身の筋力や、関節の可動域を確認していきました。
今回問題が見つかったのは2点。
1つ目は膝関節のねじれ(Knee-in Toe-out)
「膝関節のねじれ(Knee-in Toe-out)」は、歩行や立位時に膝が内側に倒れ込み(Knee-in)、つま先が外側を向く(Toe-out)状態を指します。この現象は、特にO脚や内側広筋の筋力低下と関連し、膝の痛みや関節の不安定さを引き起こすことがあります。
- 内側広筋の筋力低下:
- 大腿四頭筋の内側広筋が弱いと、膝蓋骨が外側に偏移し、膝が内側に倒れやすくなる。
- 筋力不均衡(外側広筋や腸脛靭帯の過緊張)も影響。
- O脚(外反膝):
- O脚による骨格のアライメント異常が、膝の内側への倒れ込みやつま先の外向きを助長。
- 股関節や足部の問題:
- 股関節の外旋筋(例:外旋六筋)の弱さや硬さ。
- 回内足(扁平足など)や足首のアライメント異常により、つま先が外を向きやすくなる。
- 歩行パターンや姿勢:
- 不適切な歩行(例:ガニ股歩き)や靴の摩耗がKnee-in Toe-outを誘発。
- 長時間の悪い姿勢や筋肉の使い方の偏り。
長時間・長期間によるデスクワークによる不良姿勢から骨盤を後方に引いてしまうハムストリングスなどの短縮と、膝関節を完全伸展させる内側広筋の筋力低下がみられました。
臀部につく筋肉の短縮から股関節は外旋傾向が強くなり、Knee-in Toe-outを誘発していました。
2つ目は反り腰。
大腿四頭筋の短縮により骨盤が前傾し、股関節の伸展が出せていませんでした。
腹筋の筋力低下は骨盤を前傾させ反り腰につながります。
反り腰によりがに股とO脚が誘発されやすくなります。
このような不良姿勢から膝の痛みがひどくなったというポイントを患者さんと共有させていただきました。
施術のポイント
今回の施術のポイントは
・Knee-in Toe-out
・股関節の外旋
・反り腰
といったところになります。
症状としては、筋肉が凝っているのに加え、筋肉の力みが抜けない(過緊張)状態になっていることが問題としてあげられます。
これは逆に使われず働いていない筋肉があることを示唆しています。
*相反神経支配から外側広筋・腸脛靭帯が働いて、股関節を外側に引いてしまうことから、逆に内側広筋を鍛えて外側広筋・腸脛靭帯を弛緩させることを目指します。
それぞれの関節で使われやすい筋肉と弛緩しやすい筋肉があるので、凝り固まってしまった筋肉はほぐして、使われていない筋肉は鍛えてバランスを取るようにしていきます。
*相反神経支配(そうはんしんけいしはい、Reciprocal Innervation)とは、 主働筋が収縮する際に拮抗筋を収縮させない(弛緩させる)命令が出されるというような、互いに拮抗しあう筋の活動を抑制するメカニズムのことである。 相反性抑制ともいう。
施術と経過
膝だけでなく、股関節など姿勢に関連する部分を緩めていきながら、まずは体の緊張を抜いていきます。
次にこわばって可動域の低下していた関節を動かせるようにして、筋力の低下している部位を鍛えています。
週に1回でほぼ3か月ほどかかりましたが、低下していた筋力もしっかりバランスが取れてきて、動作時や動作開始時の痛みもなくなってきたため、症状が出ることも少なくなり、今ではメンテナンス程度の通院をしていただいている状態です。
さいたま市浦和区で膝の痛みの整体なら当院にご相談ください!
慢性的なひざ痛でお悩みなら、是非当院の整体をお試しください。
これまでも、どこに行っても良くならなかった症状に対しご相談を頂き、解決してきました。
膝の痛みで長年悩んでいる場合や、マッサージをしてもすぐに戻ってしまうという方はお気軽にご相談ください。