【五十肩の原因】大胸筋・小胸筋の硬さが肩の動きを制限する理由とは?

「肩が痛くて腕が上がらない」「服の袖に腕を通すのもつらい」——
そんな五十肩(肩関節周囲炎)の裏に、大胸筋・小胸筋の緊張が隠れていることをご存じでしょうか?

本記事では、大胸筋・小胸筋が五十肩に与える影響を詳しく解説します。

五十肩とは?その正体と発症メカニズム

五十肩(肩関節周囲炎)は、40~60代に多く見られる肩の痛みと可動域制限を伴う症状です。
関節包(肩の関節を包む袋)の炎症や癒着が主な原因ですが、
周囲の筋肉や姿勢バランスの乱れも強く関係しています。

特に、胸の前側にある「大胸筋」と「小胸筋」が硬くなると、
肩関節の動きを物理的に制限し、炎症を悪化させるケースが多く見られます。

大胸筋と小胸筋の基本的な働き

大胸筋とは

大胸筋は、胸の表面に広がる大きな筋肉で、鎖骨・胸骨・肋骨から上腕骨につながっています。
主な働きは、腕を前に押し出す「内転」「内旋」「水平内転」です。
日常動作でいえば、ドアを押す・物を抱えるときに活躍する筋肉です。

小胸筋とは

小胸筋は、大胸筋の下にある小さな筋肉で、第3〜5肋骨から肩甲骨の烏口突起に付着しています。
この筋肉が働くと、肩甲骨を前方・下方に引き込む作用があります。
姿勢が崩れたり、長時間スマホやデスクワークを続けると、この筋肉が硬くなりやすくなります。

胸の筋肉が五十肩を悪化させる3つの理由

小胸筋の短縮が「肩甲骨の前傾・外転」を引き起こす

小胸筋が硬くなると、肩甲骨が前方に傾き、外側へ開いた状態になります。
その結果、肩甲骨の動きが悪くなり、腕を上げる動作で肩関節に過剰な負担がかかります。
この負担が積み重なると、関節包の炎症を悪化させ、可動域の制限を強めます。

大胸筋の硬さが「上腕骨の前方引き込み」を生む

大胸筋が過緊張すると、上腕骨(腕の骨)が前方へ引っ張られます。
これにより、**腕を外に開く・上に上げる動き(外転・外旋)**が制限され、
「腕が耳の横まで上がらない」「後ろに回らない」といった典型的な五十肩の症状が現れます。

胸郭の硬さが呼吸と血流を悪化させる

小胸筋は肋骨にも付着しており、呼吸運動にも関係します。
この筋が硬くなると胸郭が広がらず、呼吸が浅くなり、
肩周囲の血流・リンパ循環が悪化して炎症が長引く傾向があります。

姿勢との関係:巻き肩と五十肩はセットで起こる

猫背や巻き肩姿勢は、小胸筋が縮み、大胸筋が常に収縮している状態です。
肩が前に出ることで、肩甲骨が背中側で固定されず、
結果的に肩の動きが「腕だけで頑張る」形になります。

この状態が続くと、肩関節包や腱板(ローテーターカフ)に負担が集中し、
「五十肩 → 慢性化 → 可動域低下」という悪循環に陥ります。

大胸筋・小胸筋が硬くなっているサイン(セルフチェック)

  • 肩が前に出ている(巻き肩)

  • 仰向けで寝ると、肩甲骨が床から浮く

  • 壁に背中をつけて立つと、肩が壁につかない

  • 腕を上げたときに、胸の前がつっぱる

  • 背中に手を回すと強い痛みや制限がある

これらに当てはまる場合、胸の筋肉の緊張が五十肩の一因となっている可能性があります。

五十肩の改善には「胸をゆるめる」ことが重要

五十肩のリハビリというと「肩を回す」「ストレッチをする」ことをイメージしがちですが、
実は最初に行うべきは、大胸筋・小胸筋をゆるめて肩甲骨を動きやすくすることです。

セルフケアの一例

  1. 壁に手をついて胸をゆっくり開く(大胸筋ストレッチ)

  2. テニスボールを胸の外側(肩の付け根)に当て、深呼吸をしながら圧をかける(小胸筋リリース)

  3. 背中で肩甲骨を軽く寄せる(僧帽筋・菱形筋の活性化)

これらを痛みのない範囲で行うことで、肩の可動域が少しずつ回復していきます。

相反神経抑制と筋バランスの回復

肩関節の動きには、「働く筋」と「休む筋」のバランスがあります。
大胸筋・小胸筋が過剰に働くと、反対側である僧帽筋・菱形筋などが神経的に抑制され(相反神経抑制)、動かなくなります。
この状態が「さぼり筋」を生み、肩甲骨が動かなくなる原因です。

五十肩改善のカギは、この「過労筋(胸)とさぼり筋(背中)」の再教育にあります。

ななつほし整体院の五十肩改善アプローチ

当院では、単なるストレッチやマッサージではなく、
**「胸郭の柔軟性 × 肩甲骨の可動性 × 神経バランス」**を整える施術を行っています。

アプローチ内容

  • 大胸筋・小胸筋の筋膜リリース

  • 肩甲骨モビライゼーション(滑走改善)

  • ローテーターカフと肩甲骨安定筋の神経再教育

  • 呼吸運動・体幹バランスの再構築

  • 日常生活での姿勢指導(デスク姿勢・寝姿勢・荷物の持ち方)

五十肩の痛みを「その場しのぎ」で終わらせず、
根本から肩の動きを取り戻すことを目的にしています。

施術の頻度と改善の目安

  • 炎症期(急性期):週1回程度の施術+安静・呼吸調整

  • 回復期:2週に1回のメンテナンス+セルフケア併用

  • 維持期:月1回のバランス調整で再発予防

多くの方が、3か月前後で可動域と痛みの改善を実感されています。

五十肩でお悩みの方へ 

「腕が上がらない」「夜痛くて眠れない」「ストレッチしても改善しない」
そんな五十肩の症状は、胸の筋肉と姿勢のバランスを整えることで大きく変わります。

ななつほし整体院では、あなたの身体の使い方を丁寧に評価し、最適な改善プランをご提案いたします。

📞 お電話・LINE よりご予約いただけます。
お悩みの方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

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浦和整体院 ななつほし

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