【五十肩の原因】広背筋(こうはいきん)の硬さが肩の動きを制限する理由

「肩が上がらない」「背中に手が回らない」「動かすと肩がつっぱる」
こうした五十肩(肩関節周囲炎)の症状の背景には、広背筋(こうはいきん) の硬さや使い方の問題が関係しています。

五十肩というと「肩関節の炎症」と思われがちですが、実は肩の動きを支える背中の筋肉――特に広背筋――が大きな影響を及ぼしています。
今回は、広背筋が五十肩にどのように関係しているのかを解説します。

広背筋(こうはいきん)とは? 〜肩を動かす背中の大きな筋肉〜

広背筋は、背中の下半分からわきの下にかけて広がる大きな筋肉です。
骨盤・腰椎・肋骨・肩甲骨の下部から始まり、上腕骨の前側(小結節稜)に付着しています。

広背筋の主な役割

  • 腕を後ろに引く(伸展)

  • 体の内側へ引き寄せる(内転)

  • 腕を内側にねじる(内旋)

  • 肩甲骨を下方・内側に引く

日常では、物を引っ張る・後ろに腕を伸ばす・背中を丸める動作などで使われる筋肉です。

五十肩と広背筋の関係 — 肩の動きは背中から始まる

五十肩(肩関節周囲炎)は、肩関節の動きが制限される代表的な症状ですが、
実際には肩甲骨や体幹(特に広背筋)の硬さが肩の自由な動きを妨げています。

肩を動かすとき、腕だけが動いているように見えて、
実際は「肩甲骨 → 胸郭 → 背骨 → 骨盤」まで連動して動いています。
これを「運動連鎖(キネマティックチェーン)」と呼びます。

広背筋が硬くなると、この連鎖が途切れ、肩がスムーズに動かなくなるのです。

広背筋が五十肩に影響を与える3つのメカニズム

肩甲骨の動きを制限し、肩が上がらなくなる

広背筋は肩甲骨の下角に付着しているため、硬くなると肩甲骨の上方回旋(腕を上げる動き)が妨げられます。
結果として、腕を上げようとしても肩甲骨が動かず、肩関節だけで無理に上げようとするため痛みが出ます。

特に「腕を真上に上げると途中で止まる」「肩の後ろがつっぱる」方は、広背筋の短縮が強いケースが多いです。

肩の内旋バランスを崩し、棘上筋・棘下筋に過負荷をかける

広背筋は「腕を内側にねじる(内旋)」働きを持つため、
この筋肉が過剰に緊張すると、肩が前方に巻き込み、棘上筋や棘下筋が引き伸ばされて弱化します。

この状態では、肩を上げようとしたときにインナーマッスルがうまく働かず、
肩の前側や外側に痛みが集中します。
つまり、広背筋が“過労筋”となり、棘上筋などが“さぼり筋”になることで、神経的なアンバランス(相反神経抑制の乱れ)が起きてしまうのです。

猫背・巻き肩姿勢を助長し、肩関節の位置をずらす

デスクワークやスマホ操作などで、背中が丸まり、広背筋が短縮した姿勢が続くと、
肩甲骨が下方回旋し、肩関節が前下方に引っ張られます。

この状態では、肩の可動域が狭くなるだけでなく、腱板(特に棘上筋腱)が肩峰にぶつかり、インピンジメント症候群を引き起こすリスクが高まります。
結果として、五十肩のような痛みや炎症が慢性化してしまうのです。

広背筋が原因の五十肩セルフチェック

以下の項目に当てはまる方は、広背筋の影響が考えられます。

  • 腕を真上まで上げると背中がつっぱる

  • 背中に手を回そうとすると肩が痛む

  • 肩を回すとゴリゴリ音がする

  • 背中を反らすと肩の前側が痛い

  • 猫背・巻き肩を指摘されたことがある

これらは、肩だけでなく背中側の柔軟性が不足しているサインです。

五十肩を改善するための広背筋アプローチ

五十肩の根本改善には、「肩を動かす」だけでなく「背中(広背筋)をゆるめて肩甲骨を動かす」ことが不可欠です。

セルフケア例(痛みのない範囲で)

  1. 壁ストレッチ:壁に両手をつき、背中を反らさずにお尻を引く(肩甲骨を前方へ動かす)

  2. タオルストレッチ:タオルを頭の後ろで両手で持ち、軽く上下に動かす

  3. 呼吸エクササイズ:胸を開くように深呼吸し、背中を柔らかくする

ただし、痛みが強い時期や動かすとズキッとする場合は、炎症が残っている可能性があります。
無理なストレッチは逆効果です。

ななつほし整体院の五十肩改善方針 〜広背筋・肩甲骨・体幹の連動を整える〜

当院では、広背筋の過緊張と肩甲骨の動きの乱れを中心に評価し、
五十肩の「動きの制限」「痛み」「姿勢の崩れ」を根本から改善していきます。

施術の特徴

  • 広背筋・大円筋・小胸筋などの筋膜リリース

  • 肩甲骨のモビライゼーション(動きの再教育)

  • 胸郭・肋骨の柔軟性改善(呼吸と連動)

  • 腕・肩・背中の**運動連鎖(キネマティックチェーン)**を整える

  • 再発防止のための姿勢・日常動作指導

肩の動きだけを整えるのではなく、「全身のつながり」を意識した施術で、自然な肩の可動域を取り戻します。

施術頻度と改善の目安

  • 炎症期(急性期):週1回程度で炎症を抑える

  • 回復期:2週に1回、可動域改善を目的とした施術

  • 維持期:月1回のメンテナンスで再発予防

平均的には3〜6か月で、肩の痛みや可動域に変化を実感される方が多くいらっしゃいます。

五十肩・肩の痛みでお悩みの方へ

「肩が上がらない」「服を着るときに痛い」「背中に手が届かない」
その原因は、肩そのものではなく広背筋の硬さかもしれません。

ななつほし整体院では、肩関節だけでなく、背中・体幹を含めた全身のバランスを整えることで、
五十肩の根本改善と再発予防を目指します。

 

📞 お電話・LINE・ からご相談ください。
初回カウンセリングでは姿勢・動作分析を行い、あなたに最適な施術プランをご提案します。

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浦和整体院 ななつほし

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