• 呼び名と特徴: 40代・50代に多いため「四十肩」「五十肩」と呼ばれ、正式には肩関節周囲炎。肩関節は人体で最も可動域が広く、筋肉や靭帯が複雑に絡む。
• 症状: 軟部組織の炎症で痛みが始まり、動かせなくなると肩が固まる。ひどい場合は夜眠れないほどの痛みや、服の袖を通すのも難しい状態に。
• 3つの段階:
  • 急性期: 痛みが最も強く、動かせない時期。
  • 慢性期: 痛みは落ち着くが、拘縮で可動域制限が目立つ。
  • 回復期: 痛みと制限が緩和。
    自然に約1年で改善するケースもあるが、動かせない期間が長くなると拘縮が残り、再発リスクが高まる。早期の適切な施術が重要。

しかし、現役で仕事、家事、育児を抱える40代・50代の方に「安静」を指導しても、実際には動かざるを得ません。

痛みをこらえて生活を続けると、炎症が長引き、肩の拘縮（固さ）がさらに悪化してしまいます。
つまり、肩の痛みの本当の原因である筋肉の働きのアンバランスに正しくアプローチできていないことが、改善しない大きな要因です。

• 猫背：背中が丸まると、肩が前に出て肩甲骨が固まる。これで肩の関節にストレスがかかり、痛みや硬さが強くなる。
• 前傾姿勢：長時間うつむいてスマホやパソコンを見ると、肩が内側に巻き込んで筋肉が緊張。
• 肩をすくめる：ストレスで肩を上げたままにすると、筋肉がこわばって動きが制限されやすい。
• 骨盤のズレ：骨盤が前傾すると、背骨や肩のバランスが崩れて肩に負担。
• 睡眠姿勢：高い枕やうつ伏せで寝ると、肩が変な角度に固定されて炎症が悪化。

姿勢が悪いと、肩の筋肉や関節がいつも頑張りすぎて、50肩の症状が出やすくなってしまいます。

姿勢が50肩につながる具体例をいくつか紹介しますね。

• さぼり筋（本来働くべきなのに機能低下している筋肉）:
  例: 前鋸筋（肩甲骨を支える）、下部僧帽筋（肩甲骨の安定）、小円筋（肩の回転筋）。
  これらが十分に働かず、肩甲骨の動きが制限される。
• 過労筋（その分まで働かされて疲弊している筋肉）:
  例: 三角筋（肩の外側）、僧帽筋上部繊維（首から肩へ）。
  さぼり筋の代わりに過剰に働いて硬直し、肩に負担をかける。

四十肩・五十肩では、特に肩甲骨を安定させる筋肉が「さぼり筋」になりやすく、代わりに三角筋や僧帽筋上部が「過労筋」として頑張りすぎる。

• 過労筋が常に緊張したまま: 三角筋や僧帽筋上部が休まず硬直。
• 肩甲骨や上腕骨の動きが連動しない: スムーズな動きが失われ、関節包や靭帯にストレスが集中。
• 炎症や可動域制限が進行: 肩の柔軟性が失われ、痛みが慢性化。

この神経支配の乱れが、四十肩・五十肩の症状を長引かせる隠れたメカニズムなのです。

• さぼり筋を目覚めさせる（神経-筋の再教育）: 前鋸筋や下部僧帽筋を活性化。
• 過労筋の緊張を取り除く（疲労回復・リリース）: 三角筋や僧帽筋上部の硬さを解消。
• 相反神経支配を正常化: 肩甲骨と上腕骨の協調運動を回復。

これらを怠ると、肩の状態が改善せず、日常生活に支障をきたすことが多くなります。

浦和整体院ななつほしでは、四十肩・五十肩の改善に特化し、肩の可動域だけでなく全身のバランスを考慮した施術を行います。

• 精密なチェック:
  • 骨盤・背骨のアライメント: 全身の歪みを整え、肩への負担を軽減。
  • 肩甲骨と胸郭の動き（肩甲胸郭関節）: 肩甲骨が胸郭に貼り付いている状態を評価。
  • さぼり筋と過労筋のバランス: 個々の筋肉の状態を詳しく分析。
• 具体的な施術内容:
  • 過労筋（三角筋、僧帽筋上部）をリリースし、緊張を解消。
  • さぼり筋（前鋸筋、下部僧帽筋）を軽い運動で活性化。
  • 相反神経支配を改善し、肩の自然な動きを再教育。