こんにちは
新松戸 三丁目整体院 佐伯です。
「高プロラクチン血症」は聞き慣れない名称ですが、妊娠を希望する人、健康的な性生活を送りたい人にとって非常に厄介な疾患です。
【高プロラクチン血症とは】
高プロラクチン血症とは、血液中にあるプロラクチンというホルモンの濃度が高まることによって引き起こされる疾患です。
プロラクチンとは、脳下垂体前葉(脳の下にあるホルモンを分泌する器官)から分泌されるホルモンです。
主に母乳の分泌を管理しており、妊娠中や産後に多く分泌されます。
このプロラクチンの血中濃度が20ng/mlを越えた場合に、プロラクチンの分泌異常と診断されるわけです。
女性の症状のほうが広く知られていますが、男性にも発症することから誰にとっても他人事ではない疾患と言えるでしょう。
【高プロラクチン血症の症状】
高プロラクチン血症の症状は、男女で大きく異なります。
男性の症状
・性機能障害
・乳房がふくらむ
・乳汁が漏れ出る
脳下垂体の腫瘍が原因でない高プロラクチン血症の場合、治療後も症状が改善しないというケースもあり、完治が困難になる場合もあるようです。
女性の症状
・排卵障害
・生理不順
・着床障害
・妊娠していないのに乳汁が漏れ出る
特に深刻なのは、妊娠を希望する女性がこの疾患にかかった場合です。
プロラクチンは産後の女性に多く分泌されるホルモンです。乳汁の分泌を管理し、産後の回復を助け、出産直後に立て続けに妊娠することを防ぐ働きをしています。
つまり、プロラクチンの血中濃度が高いということは「妊娠しにくい状態」を自ら作っていると言えるでしょう。
しかし、さきに挙げた症状は自覚症状としては発見しにくいものです。
特に覚えがないのに妊娠しづらいという方は、高プロラクチン血症を疑ってみたほうが良いでしょう。
また、脳下垂体の腫瘍が原因によるプロラクチン血症の場合は、視神経が腫瘍により圧迫されて視野狭窄が起きることもあります。
この場合は命に関わることもあり、非常に危険です。
【高プロラクチン血症の原因】
高プロラクチン血症を引き起こす原因はいくつかあります。
・脳下垂体の腫瘍によるもの
・甲状腺機能の低下
・薬剤の副作用によるもの
・原因不明
・ストレス
腫瘍や甲状腺の疾患から引き起こされた高プロラクチン血症であれば、その疾患を治療すればプロラクチン値は下がります。
薬剤の副作用によるものも同様です。
しかし、厄介なのは原因不明やストレスによるものです。
プロラクチン値を改善するための薬は、吐き気やめまい、頭痛等の副作用が強いため投薬自体が多大なストレスとなり症状の改善を妨げるケースもあるのです。
ホルモンバランスの崩れは、アンバランスな食生活、寝不足、不規則な生活サイクルも大きな原因となります。
心身の総合的なバランスの崩れがホルモンの動きにも直結しているということですね。
症状を改善するためには、身近なところから生活を見直して、体質改善を図ることが非常に重要です。